《YORIMICHI -梅×和歌山-》を一緒につくる「てらがき農園」さんの想い

こんにちは、JUNGLE BREWERY(ジャングルブルワリー)スタッフです。

JUNGLE BREWERY(ジャングルブルワリー)は、代表 島袋尚美の「環境に優しい国産のクラフトビールを作りたい!」という想いに共感したスタッフで運営している、クラフトビールのメーカーです。

先日醸造開始をしたYORIMICHIシリーズ第4弾となる《YORIMICHI -梅×和歌山- 》では、無農薬・自然栽培に取り組む「てらがき農園」の当たり梅を使用しています!

商談を進める中で、無農薬の梅づくりを続けている継続

だけでなく、無農薬栽培をしている中で梅の生産者さんの仲間を増やす活動や梅の価値を広げる活動を知りました。私達のビールづくりを通して、微力ながら応援させていただきたいと思い、お願いをさせていただきました!

今回は、「てらがき農園」の梅子さん、山本さんに取材をさせていただきました。

「てらがき農園」の梅に込めた想い

-今回、提供していただいた「当たり梅」とはどんな梅ですか?

私たちの梅は農薬を使わないため、どうしても実に傷があったり、病気が広がったりして、通常の農薬を使った梅よりも傷が多いものが多くなってしまいます。

「当たり梅」は「ちょっと傷があってもここまで成長できてラッキーな梅」という意味を込めて名づけました。

野生の梅の生態系では、やぶ梅と呼ばれる黒い点々があり、果肉が少ない梅になります。よくお寺や神社に転がっているような梅です。

私たちがよくスーパーで見かけるふわっと柔らかくもち肌のようなきれいな梅を作るためには、一般的には肥料や農薬をかけながら栽培をします。それを、無農薬に挑戦をして今年で21年目になります。絶対いけると手応えを感じられました。

ですが、この3年は天候の影響もあり、不作、凶作、大凶作の状態です。ですが、当たり梅を多くの方に喜んでもらえています。「1粒で多くお届けしたい」と想い、調整をしながら出荷をしています。

「当たり梅」の確保も難しい状況なのですが、初めてのビールの原料をパートナーとして提供し、新たな挑戦をします。

-「てらがき農園」さんが無農薬栽培をすることになったきっかけを教えてください。

日本から遠く離れたパプアニューギニアに派遣された日本兵隊の体験を経て、無農薬栽培を決断しました。それまでは父が有機栽培で育てていたので、通常の農薬散布した一般栽培よりは少し体に健康にいいものでした。

私(梅子さん)は、生まれつき耳と足に障害があり、車椅子を使って生活することが多かったです。なので、梅生産者である実家の手伝いができず疎外感を抱いていたんです。「手伝えない自分」と「家族の輪の中に入れないこと」の原因を梅のせいだと考え、40歳近くまで梅を敵視し、ひどく嫌っていました。

ある時、私が色んなことに疲れてしまい引きこもっていた時期に祖父の勧めで、第二次世界大戦の激戦地・パプアニューギニアへの遺骨収集隊に松葉杖で参加をしました。

そこで出会った70〜80代の元兵士の方々から、極限の戦時下における梅干しにまつわる記憶を聞きました。

いつ来るか分からない日本からの応援を待ち、ジャングルの中を彷徨い歩いていた時の話です。餓死寸前の状態の時に上官が「梅干しを思い出せ」と声をかけるそうです。頭で思い出すと唾液が出て、そのおかげで2、3日間生き延びることができたそうです。

また、日本中から集まった兵士にとって、梅干しは家族と一緒に作った思い出の1つでした。そのため、故郷や家族、母を思い出す共通のシンボルであり、日本へ生きて帰るための精神的支柱となっていたことを知りました。慰霊祭では、梅干しをお供えにするそうです。

この話を聞いた時に、自分の個人的な感情で梅を嫌っていたら罰が当たると想いました。「次の世代に元兵士たちの命をつないでくれた梅として残したい」という決意から、父親が手掛けていた従来の栽培方法から一転し、無農薬栽培への挑戦を決意しました。

今では、3,000本全ての梅の木を無農薬で栽培をしています。

梅と発酵のちから

-なぜ、今回JUNGLE BREWERYとコラボしようと思ったのですか?

今までお酒関係でコラボして販売したことがなく、新しいことにどんどんチャレンジしたいと思ったからです。

以前より、自分達でもビールを作ってみたいという想いはありました。

梅酒などは既に市場に多く存在していますが、梅のビールは珍しいと思います。加えて私たちには、戦時中のことなど伝えたい物語があります。そういう梅をビールにして、背景にある栽培のこだわりや物語も一緒に届けられる商品にできたら非常に面白いと考えていました。ですが、自社でゼロから製造するにはハードルが高く、チャンスも待っている状態でした。

そんな中、規格外野菜を活用したクラフトビール作りを行っているJUNGLE BREWERYさんからお声がけがありました。「ちょっと傷があってもここまで成長できてラッキーな梅」として「当たり梅」を販売している私たちと、共通する想いがあるなと思い、コラボすることを決めました。

また、梅は本来捨てるところがなく、全て活用できる果実です。

農薬や化学肥料を使わずに育てた無農薬の梅は、素材本来の力が強いという特徴があります。たとえば、酵素ジュースを作る時のブクブクと泡立つような「発酵力」は通常の梅と比べて段違いに高いです。ビールづくりでも、無農薬梅ならではの素材の魅力を存分に活かせると思うので楽しみです。

梅生産者の仲間とともに

-今後の展望やチャレンジしたいことを教えてください

今は無農薬の梅生産者を増やしたいと思って活動をしています。10年で10軒の未来を担う「無農薬の梅生産者」を育て、支え合う環境づくりを目指します。

1つの農園で8-10本ほどを無農薬栽培しているところはあるんですが、83,000本全てを無農薬で栽培しているのは恐らく日本では他にありません。

このままだと、今後自分達に何かおこった時や近年問題になっている地球温暖化による不作・大凶作によって無農薬の梅自体が世の中から手に入らなくなってしまいます。

これまでの不作の際もお客様に購入数を調整をしてもらいながら乗り越えてきました。

ですが、今後は周りの生産者さんを巻き込み、未来の子供たちへ安全な梅と環境を残すための「共生・共鳴の輪」を広げていきたいと考えています。これからの未来に向けて無農薬の生産者さんを増やすためには、今が一番大事な時期ですね。

そのためにも、今以上に売上を伸ばしていく必要があります。

自社の規模を維持する分には今でも十分な売上があります。ただ、今後仲間になる生産者が一般栽培から無農薬栽培へ転換するためには、「収穫量が安定しない転換期間3年」を含む最低4年間の保障が必要になってきます。

そこで、新たに無農薬栽培を始める梅農家さんを支える商品も作りました。それが「梅の床」です。一般栽培から無農薬栽培への転換期には、商品になりにくい真っ黒な梅が実りやすいので、それを美味しく食べられるように漬物床として販売しています。

この梅の床の販売先を増やせれば、転換期の生産者からも梅を購入できるようになるので、販売拡大を進めていきます。

おわりに

取材にご協力いただきました「てらがき農園」さま、本当にありがとうございました。

お話を伺い、私たちもパートナーとして梅にかける想いを共に届けていきたいと、強く感じました。

《YORIMICHI -梅×和歌山- 》は、イベントでの販売だけでなく、缶としても販売を予定しています。

より多くの方に楽しんでいただけるよう、今後もさまざまな情報を発信していきます。

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【JUNGLE BREWERY(ジャングルブルワリー)】

『たのしいはツクレル』をテーマに、島袋尚美をはじめとするビール好きが立ち上げたクラフトビール事業。フードロスの観点から規格外野菜を活用し、SDGsに特化したアップサイクルなクラフトビールづくりを行っています。

▶Instagram:https://www.instagram.com/jungle_brewery/?hl=ja

▶X:https://x.com/staff64189174

【島袋尚美(株式会社ゆいまーる 代表取締役社長)】

『若者のエンパワーメントを通じて、日本を元気に』を理念に、2016年に株式会社ゆいまーるを設立。JUNGLE BREWERY(クラフトビール事業)、甘酒・雑貨かふぇ こめどりーみんぐ(飲食店)、Itoop(ITエンジニアキャリア支援/ITコンサルティング)、Carellia(キャリア支援)など複数の事業を展開。ママ社長として、2児の子育てにも事業にも奔走中。

▶HP:http://yuima-ru-tokyo.com/

▶広報部note:https://note.com/yuimaru_tokyo