クラフトビールのペアリング方法とは?おすすめのおつまみもご紹介
こんにちは、JUNGLE BREWERY(ジャングルブルワリー)スタッフです。
JUNGLE BREWERY(ジャングルブルワリー)は、代表 島袋尚美の「環境に優しい国産のクラフトビールを作りたい!」という想いに共感したスタッフで運営している、クラフトビールの何でも屋です。
クラフトビールの楽しみ方の一つとして、料理とのペアリングがあります。ビールの種類や特性に応じて、適したおつまみを選ぶことで、ビールの風味が引き立ち、食事全体の楽しさが増します。本記事では、クラフトビールのペアリングの基本から、各ビールスタイルごとのおすすめおつまみを詳しくご紹介します。
クラフトビールのペアリングとは?基本の考え方
クラフトビールとのペアリングを考えておつまみを選ぶことで、料理とビールの風味をお互いに引き立て合うことができます。
ここでは、ペアリングの基本的な考え方として、「色」「味」「国」に基づいたペアリング方法を詳しく解説します!
色でペアリングする方法
まず1つ目は、クラフトビールの色でペアリングする方法です。
クラフトビールの色は主に麦芽の焙煎具合によって変化するため、色が濃い方が香ばしい傾向にあるなどざっくりと風味・味の傾向を判断し、合うおつまみを選ぶことができます。色を基準にしたペアリングは、ビールの初心者にもわかりやすいのでおすすめです!
- ライトカラーのビール:ピルスナーやゴールデンエールのような明るい色のビールは、軽やかで爽やかな味わいが特徴です。これらのビールは、シーフードやサラダ、軽い前菜などの淡い色の料理と合わせると、ビールの繊細な風味が引き立ちます。料理とビールの色が調和することで、視覚的にも統一感が生まれ、食事全体のバランスが良くなります(CRAFT BEER TIMES)。
- ダークカラーのビール:スタウトやポーターのような濃い色のビールは、ローストしたモルトの香ばしさや深いコクが特徴です。これらのビールは、濃い色の肉料理(例:グリルしたステーキやバーベキュー)、チョコレートデザートなどと合わせると、ビールの複雑な風味が強調され、料理との相乗効果が生まれます(CRAFT BEER TIMES)。
味(五味)でペアリングする方法
ビールと料理のペアリングは、単に「おいしい」という感覚を超えて、味覚の相互作用を理解することで、もっと深い楽しみが広がります。今回は、五味の相互作用をもとに、味でペアリングする方法をご紹介します。これを知って、次回のビールタイムをさらに素敵なものにしましょう!
1. 相乗効果で味を引き立てる
味覚の相乗効果とは、同じ種類の味覚成分が組み合わさることで、その味覚が強く感じられる現象です。
例えば、旨味成分であるイノシン酸とグルタミン酸が組み合わさると、単独で味わうよりも強い旨味を感じることができます。
クラフトビールのペアリングでも、相乗効果を利用することで、料理とビールの両方の味わいを引き立てることができます。
例)ポーターとティラミス
ポーターは、コーヒーのような香ばしさとビターな味わいを持つ黒ビールで、ティラミスとのペアリングに最適です。ティラミスのクリーミーで甘い味わいが、ポーターの苦味と絶妙に調和します。ビールの焙煎香がデザートのココア風味を引き立て、ティラミスの甘さがビールの苦味を和らげます(ビールペアリングとは?ビールに合う料理・おつまみの組み合わせをご紹介します! – CRAFT BEER TIMES)。
2. 抑制効果で味を調整する
抑制効果とは、異なる味覚が合わさることで、一方の味覚が弱まる現象です。例えば、コーヒーに砂糖を加えると、その苦味が和らいでより飲みやすくなるのも抑制効果によるものです。このように、甘味と苦味、酸味と甘味の組み合わせで味のバランスを整えることができます。
例)サワーエールとポテトチップス
サワーエールは、強い酸味が特徴のビールで、ポテトチップスの塩味と非常に相性が良いです。ポテトチップスの塩味がサワーエールの酸っぱさを和らげることで、全体的にまろやかな味わいになります。このペアリングは、酸味と塩味のバランスを楽しめる組み合わせとしておすすめです(DREAMBEER流ペアリング |)。
3. 対比効果で味を強調する
対比効果は、異なる味覚が組み合わさることで、一方の味がより強調される現象です。これを活かすことで、料理やビールの特徴をさらに際立たせることができます。
例)IPAとすき焼き
IPA(インディア・ペールエール)は、強いホップの苦味とフルーティーな香りが特徴のビールです。このIPAをすき焼きと組み合わせると、すき焼きの甘味とビールの苦味が対比効果を生み出し、互いの味わいを引き立て合います。すき焼きの甘さがIPAの苦味を和らげ、同時にビールの苦味が料理の甘味を強調し、「甘苦い」味わいを楽しむことができます(DREAMBEER流ペアリング |)。
国でペアリングする方法
国でペアリングする方法は、ビールの発祥国や文化的背景に基づいて、料理を選ぶアプローチです。この方法は、ビールと料理の伝統的な組み合わせを楽しむことができ、文化的な一体感を感じられます。
- ドイツビールとドイツ料理: ジャーマン・ピルスナーやヴァイツェンなどのドイツビールには、ザワークラウト、ソーセージといったドイツ料理が合います。これらの料理は、ビールの麦の風味や発酵由来のフルーティーさと相性が良く、ビールの味わいを引き立てます(ビールペアリングとは? ビールと料理を合わせて楽しむコツを紹介!初級編! – HOPPIN’ GARAGE)。
- ベルギービールとベルギー料理: ベルギーのセゾンビールやゴールデンエールには、ムール貝のビール蒸しやフリッツなどのベルギー料理が最適です。ベルギー料理はビールの多様な風味を活かすために設計されており、料理とビールの相性が抜群です(ベルギービールと料理のペアリングを”モノ”にする方法 – SIPマガジン by Belgian Beer Weekend)。
国を基準にしたペアリングは、その土地の文化や歴史を感じながらビールを楽しむことができ、特にビールの発祥国の料理との組み合わせは、ビールの特性を最大限に引き出すことができます。
以上のように、クラフトビールのペアリングは、色、味、国という異なる基準に基づいて様々なアプローチが可能です。それぞれの方法を試しながら、自分の好みに合ったペアリングを見つけてみてください。
クラフトビールの種類別!おすすめおつまみを紹介|ラガー編
クラフトビールの中でもラガーは幅広いスタイルがあり、それぞれの特徴に応じたおつまみとのペアリングが楽しめます。ここでは、6つの代表的なラガーの種類ごとに、おすすめのおつまみを紹介します。
1. ピルスナー
特徴:ピルスナーは、世界で最も広く楽しまれているビールスタイルの一つで、特にその軽やかで爽快な味わい、すっきりとした喉ごしが特徴です。また、ピルスナーはその軽やかさとキレの良さから、様々な料理との相性が良いビールです。
おすすめおつまみ:
- 鶏の唐揚げやフライドチキン:
ピルスナーのすっきりとした味わいは、唐揚げやフライドチキンのような油っぽい料理と非常に相性が良いです。ビールのクリスプな風味が揚げ物の油っぽさを中和し、口の中をさっぱりとさせてくれます - 白身魚のグリル:
シンプルな味付けの白身魚のグリルは、ピルスナーの軽やかな風味とよくマッチします。ビールの爽やかさが魚の淡白な味わいを引き立て、食事全体をよりフレッシュな印象にしてくれます。 - シーフード:
ピルスナーは、エビやホタテなどのシーフードとも相性が良いです。特に、レモンを絞ったシーフード料理と合わせると、ビールの爽快感がさらに引き立ちます。シーフードの甘みとビールのホップの軽い苦味が絶妙なバランスを作り出します。
参考記事:ピルスナーとは?読むと飲みたくなるクラフトビール入門 | favy[ファビー]
クラフトビールと料理のベストペアリング – CRAFT BEER LAB
2. シュバルツ
特徴: シュバルツはドイツのダークラガーで、黒ビールとも呼ばれます。ローストモルトの香ばしさとほのかな甘味が特徴です。
おすすめおつまみ:
- 炭火焼き肉: シュバルツのロースト風味と甘みが、肉の焦げた部分の香ばしさと絶妙にマッチします。特に赤身のステーキやグリルチキンが合います。
- スモークチーズ: スモークチーズの香りと濃厚な味わいが、シュバルツのダークな風味と調和し、深い味わいを楽しむことができます(日本ビアジャーナリスト協会)。
3. ドルトムンダー
特徴: ドルトムンダーは、ミュンヘンのヘレスとピルスナーの中間に位置するビールで、しっかりとしたボディと程よい苦味が特徴です。
おすすめおつまみ:
- プレッツェル: ドイツの伝統的なパンで、塩味が強く、しっかりした食感があります。ドルトムンダーのしっかりしたボディがプレッツェルの塩味とマッチし、ビールの麦の風味を引き立てます。
- ポテトサラダ: ポテトサラダに含まれるマスタードの酸味が、ドルトムンダーのボディと苦味とバランス良く合います(日本ビアジャーナリスト協会)。
4. アメリカンラガー
特徴: アメリカンラガーは、非常にライトで、飲みやすいビールです。ほのかな麦の風味と軽いボディが特徴で、どんな料理とも合わせやすい万能タイプです。
おすすめおつまみ:
- タコス: スパイシーなタコスとアメリカンラガーの軽さと爽やかさで、口の中をリフレッシュさせます。
- フライドポテト: シンプルな塩味のフライドポテトは、アメリカンラガーの炭酸感と絶妙に合い、軽いスナックとして最適です(DREAMBEER流ペアリング |)。
5. ウィンナーラガー
特徴: ウィンナーラガーは、ウィーン発祥のビールで、琥珀色でしっかりとした麦の甘味が特徴です。トーストのようなモルト風味と適度な苦味がバランスよく組み合わさっています。
おすすめおつまみ:
- フライドチキン: スパイシーなフライドチキンは、ウィンナーラガーのモルトの甘味とバランス良く合い、ビールの炭酸感で口の中をさっぱりとさせてくれます(日本ビアジャーナリスト協会)。
- ポークカツレツ: カリカリに揚げたポークカツレツは、ウィンナーラガーの麦の甘味とよく合い、ビールのコクを引き立てます。
6. ドッペルボック
特徴: ドッペルボックは、非常に濃厚でアルコール度数が高いビールです。甘くてリッチな風味が特徴で、しっかりとしたボディがあり、特に冬の季節に人気です。
おすすめおつまみ:
- ハムやソーセージ:ドッペルボックの濃厚な味わいが、肉の旨味と良く合います。
- ドライフルーツ入りクリームチーズの生ハム巻き: 甘さと塩味がバランス良く、ビールとの相性も抜群です(『KIRISHIMA BEER〈FUN FAN BREW〉DOPPEL BOCK(ドッペルボック)』 12月15日より数量限定で新発売! | 新着情報 | 霧島酒造株式会社)。
クラフトビールの種類別!おすすめおつまみを紹介|エール編
エールビールは多様なスタイルがあり、それぞれの風味に合わせたおつまみを見つけることで、ビールの味わいを最大限に引き立てることができます。以下では、各エールビールの特徴と、それにぴったりのおつまみを詳しく紹介します。
1. ペールエール
特徴: ペールエールは、バランスの取れた味わいで、軽やかなボディとフルーティーなホップの香りが特徴です。苦味とモルトの甘さが絶妙に調和しています。
おすすめおつまみ:
- フィッシュアンドチップス: フィッシュアンドチップスの軽やかな風味がペールエールのバランスの良い苦味と甘さを引き立てます。フライの油っこさをビールがさっぱりと中和し、タルタルソースの酸味とも絶妙にマッチします。
- おでん・きんぴらごぼう:おでんの優しいダシの味わいや、きんぴらごぼうの甘辛いタレとの相性が良く、ビールの軽い口当たりが和食の旨味を一層引き立てます(DREAMBEER流ペアリング |)。
2. IPA(インディア・ペールエール)
特徴: IPAは、強いホップの苦味と芳醇な香りが特徴のビールです。アルコール度数が高く、しっかりとしたボディがあります。
おすすめおつまみ:
- IPAとハンバーガー:IPAの強い苦味とアロマが、ハンバーガーのジューシーで濃厚な味わいをひき立てます。また、IPAのアルコール度数が高めであるため、ハンバーガーのボリューム感にも負けないバランスを保てるのも魅力です(DREAMBEER流ペアリング |)。
- IPAとおでん: IPAの苦味が、おでんの甘味や旨味を際立たせます(DREAMBEER流ペアリング |)。
3. スタウト
特徴: スタウトは、ローストモルトの風味が豊かで、コーヒーやチョコレートのような風味が感じられます。濃厚な味わいで、アルコール度数も高めです。
おすすめおつまみ:
- チョコレートケーキ: スタウトの深いロースト感とチョコレートケーキの甘さが相性良く、ビールの苦味がケーキの甘さを引き立てます。
- オイスター: スタウトとオイスターの組み合わせは定番で、ビールのロースト風味が貝の塩味を引き立て、濃厚な味わいが楽しめます(DREAMBEER流ペアリング |)。
4. ホワイトエール
特徴: ホワイトエールは、小麦を使用しており、フルーティーでスパイシーな香りが特徴です。軽やかでクリーミーな泡立ちがあります。
おすすめおつまみ:
- サンドイッチ:ホワイトエールの爽やかで軽やかな風味が、サンドイッチの具材のフレッシュさやパンの軽い食感を引き立てます。特にハーブやスパイスの風味がサンドイッチの味をより豊かに感じさせます。
- カルパッチョ:ホワイトエールのフルーティーで少し酸味のある味わいが、生魚の繊細な風味と調和し、全体の味をバランスよく引き立てます(DREAMBEER流ペアリング |)。
5. バーレイワイン
特徴: バーレイワインは、濃厚で甘みの強いエールビールで、アルコール度数も高めです。深いコクとフルボディが特徴です。
おすすめおつまみ:
- チーズプレート: 濃厚なバーレイワインには、多種多様なチーズがよく合います。特にゴルゴンゾーラやカマンベールなど、濃い味わいのチーズがビールの甘さと相性抜群です。
- キャラメルデザート: バーレイワインの甘みとキャラメルの風味が調和し、デザートとして最高の組み合わせです(バーレーワインはどのようなビール?魅力やより一層美味しく飲む方法を解説! – HOPPIN’ GARAGE)。
6. ヴァイツェン
特徴: ヴァイツェンは、小麦を使用し、フルーティーな香りと軽やかな口当たりが特徴です。バナナやクローブのような香りが感じられます。
おすすめおつまみ:
- ソーセージ:ヴァイツェンのフルーティーな香りと、ドイツ風ソーセージの塩味が絶妙にマッチします。ビールの風味がソーセージの香ばしさを引き立てます。
- カルボナーラパスタ:ヴァイツェンのバナナやクローブのようなフルーティーでスパイシーな香りが、カルボナーラのクリーミーで濃厚なソースと良く合います(DREAMBEER流ペアリング |)。
7. セゾンエール
特徴: セゾンはベルギーの農家で作られているビールで、フルーティーでスパイシーな香りが特徴です。軽やかで爽やかな口当たりがあります。
おすすめおつまみ:
- マリネ:セゾンエールの爽やかな風味が、マリネの酸味と相性が良く、全体の味を引き締めてくれます。特に、野菜や魚のマリネはビールの軽やかさを引き立てるため、セゾンエールの持つフルーティーな香りと調和し、食事全体のバランスを整えてくれます。
- しめ鯖:しめ鯖の脂ののった風味と酸味が、セゾンエールのスパイシーさと軽いボディにぴったりです。ビールの軽快な口当たりがしめ鯖の濃厚な味わいをリフレッシュし、ビールと料理の風味が互いを引き立て合います(DREAMBEER流ペアリング |)。
おわりに
クラフトビールの魅力は、その多様な風味と香り、そして無限に広がるペアリングの可能性にあります。この記事では、クラフトビールの色や味、国ごとの特徴をもとに、おすすめのおつまみとその組み合わせ方をご紹介しました。これを参考に、ご自身の味覚や好みに合ったペアリングを見つけていただければ幸いです。
「たのしいはツクレル」をテーマに、島袋尚美をはじめとするビール好きが立ち上げたクラフトビール事業。
フードロスの観点から規格外野菜を活用し、SDGsに特化したアップサイクルなクラフトビールづくりを行っています。